第11章

神崎雅志は腕時計に目を落とし、淡々と言った。

「行くぞ」

神崎家の兄弟たちは揃って冷えた表情のまま、次々と車へ乗り込む。

最後に残った神崎翼は、水野源を乱暴に地面へ放り捨てると、そのまま振り返りもせず去っていった。

「源! 源、どうしたの!」

水野麻子は泣き叫びながら水野源の手を掴み、必死に揺さぶる。

殴るなんて、どうしてそんなことができるの。胸が張り裂けそうだった。

――そのとき。

外から、どっと人が雪崩れ込んできた。

「おうおう、水野社長。ずいぶん羽振りがいいじゃねえか。ウチらの8,000万、いつ返してくれるんだ?」

取り立て屋だ。

屈強な男たちが水野家の人間を取り...

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